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就職・転職活動に資格取得は本当に役に立つのか

リスキリングで資格取得熱が再燃?資格取得のための学習は本当に役に立つのか

 

最近、Twitterのタイムライン等でよく資格の勉強をしている人のツイートを見かけます。
昨今ではリスキリングなどという言葉も話題になり、またコロナ禍でリモートワークも増えることで、学習の時間がとりやすくなった人も多いのではないでしょうか。

このように資格取得の話題などもちらほらと聞きますが、果たして資格取得は本当に役に立つのでしょうか。

目次

資格取得の目的について

そもそも、資格は何のためのに取るのでしょうか。

・体系的な学習で理解を深める
・実務として未経験のものを学ぶ際に、体系的に学ぶことができる
・取得することによる所属組織からのインセンティブ
・転職時の評価など

などなど、色々な理由があるかと思います。

「資格取得は役に立つのか」などと言った場合、もちろんその理由によって効果は異なります。
上記の理由について考える場合だと

  1. 実務に役立つか
  2. 給料が上がるか
  3. 転職時に役立つか

というこの3つに対して役立つのか、ということを考えていきたいと思います。

ちなみに著者の資格学習経験としては以下の通りとなっております。

  • 公認会計士試験(3年程度)
  • 税理士受験(2年程度)
  • 社労士受験(1年程度)
  • 情報処理試験(基本情報、応用情報など計3年程度)

※実際に取得しているのは日商簿記2級と基本情報だけですが・・・

資格取得は実務に役立つか

これは賛否両論あるかと思いますが、私個人の考え方としては

「少しは役に立つけどとても効率が悪い」

です。

資格の学習についてはよく

「資格試験の勉強をすることで、体系的に学習をすることができる」

みたいな話を聞くことがあります。

これは資格試験で扱われる試験範囲が、偏りがないようにその分野内からまんべんなく出題されているように見える(見せている)だけであって、実際には各資格についてそれぞれある程度出題される内容は決まっていて、その結果として学習自体は「資格試験に合格するための勉強」になりがちです。

もちろん、実務を意識して学習をすることは不可能ではありませんが、それなら最初からその分野の実務書などを購入したほうが圧倒的に効率的ですし、更には資格試験の学習をするより実際に実務に関わっている人の話を聞くなどしたほうが学びが深かったりします。

資格取得によって給料は上がるか

これはケースバイケースかなと思います。

取得した資格の属性(独占業務、専門性)によって、資格手当のようなものがあるケースは良くあります。あと管理職に昇進する際にTOEICのスコアが一定以上必要だったり、IT関連だと応用情報技術者を取得している必要がある、みたいな扱いになるくらいかなと思います。

ちなみに私が新卒で入社したSIerでは、応用情報の取得で一時金として20万円支給、高度情報試験については1試験ごとに40万円支給という形でのインセンティブがありました。もしかしたらこのような扱いをしている企業もあるかもしれません。

資格取得は転職に役立つか

これも先ほどの「資格取得によって給料は上がるか」と同様にケースバイケースかなと思います。どういうことかと言うと、採用時に評価される資格とそうでない資格があるということです。具体的には以下のようなイメージかと思います。

最低限の知識・スキルを証明できる資格

ITエンジニアなどで言うと基本情報技術者試験、応用情報技術者試験のような、いわゆる「最低限の知識を持っている(可能性がある)ことを証明できる資格」にあたります。経理・財務系だと日商簿記2級あたりでしょうか。TOEICなどもその類かもしれません。

このような資格は持っているから評価されたり収入が上がるというものではありませんが、選考時に同じレベルの応募者がいた場合に優先してパスできる可能性が高まる程度かなと考えたほうが良いかと思います。(TOEICスコアxxx未満は応募資格なし、みたいなものは除く)

これらの資格取得において気をつけなければならないことは、取得するのにそこそこ労力が掛かるわりには、実務的な能力にはほとんど関係がない(業務に直結しない)点かと思います。

ITエンジニアの場合で考えると基本的なスキルを身につける場合、例えば3か月~半年程度の時間を情報処理試験に費やすよりも、実務に直結する内容の技術書を読んだりUdemyなどで動画を見ながら実際に手を動かしてアプリを開発したりインフラを構築したほうが、圧倒的に効率的に知識やスキルを高めることができ、転職時には資格よりもそれらのスキルのほうが高く評価されます。

もちろん、資格自体はないよりはあったほうが良いですが、特にクリエイティブな仕事をする人については実際に手を動かせるかのほうが評価される傾向があるので、優先順位を間違えないように気をつけましょう。

独占業務系の資格

これはそのままですが、そもそもその資格を持っていないと仕事ができない類のものですね。これは現状のキャリアの延長線上というよりは、2年~3年程度の長期的な学習を経て取得するものなので、本記事の趣旨とはずれるので割愛します。

 

結論:ないよりはあったほうが良い。ただし実務スキルのほうが優先順位は高い

既に触れましたが、就職・転職においては結局は実務経験が第一となります。資格試験は本当に業務上必要なものだけに限定しましょう。資格試験自体を否定する気は全くありませんが、資格試験はどうしても合格・不合格という明確な線引きがあるため、合格するための勉強に偏らざるを得なくなり、その結果として勉強に掛ける時間と実際に身に付く知識やスキル(リターン)の効率が非常に悪いです。

私はITの人間なのでITの話ばかりになって恐縮ではありますが例えば3か月間、情報処理の試験勉強をするよりは、新しいプログラミング言語やAWS、Google Cloudのサービス等を使って自分で簡単なWebサービスを作るほうが圧倒的にスキルアップできますし、転職時などもそのような経験のほうが結果として評価されます。

特に学生の方なんかは「就職にはxxxの資格を取っておいたほうがいいよ!」なんていう言葉に惑わされがちですが(私もそうでした・・・)、まずは自分自身で頭を使ったり、手を動かしたりして具体的なプロダクトやサービスを作る経験をすることに時間を使ってみるのが良いかと思います。

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この記事を書いた人

JTCでデータエンジニアっぽいことをしています。仕事ではGoogle Cloud、GTM、Google AnalyticsやKARTE、Datahubあたりを触っています。
本ブログではGoogle Cloudやデータエンジニアリング、たまに趣味などの記事をアップします。

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